デルタからオミクロンへ置換進む 90%超オミ株に 広島県調べ 広島市議会議員・むくぎ太一(椋木太一)
【デルタからオミクロンへ置換進む 90%超オミ株に 広島県調べ】
広島県内の新型コロナウイルスについて、県が陽性検体を解析した結果、「デルタ株」(L452R変異株)の90%超が「オミクロン株」(L452R変異陰性)に置き換わっていることが分かりました。
「デルタ株」は重症化の指摘があり、慎重に対応しています。一方、「オミクロン株」は感染力は強いものの、重症化などが低いとみられています。デルタ株がオミクロン株に置き換わっているという県のデータは、新型コロナウイルス対策が新たな局面に入ったことを示しています。
ウイルスは"進化"の過程で弱毒化するとされています。なぜなら、ウイルスが進化"のたびにパワーアップしてしまっては、宿主である人間を駆逐し、ウイルス自体も生きていけなくなるからです。人間とウイルスが共栄共存するためのウイルスなりの自衛策ともいえるでしょう。
そこで着目すべきは、1月3日付読売新聞朝刊政治面「語る」で安倍晋三元首相が提言されたことです。それは、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けを、現在の「新型インフルエンザ等感染症」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に変更することです。経済活動や人の往来を担保し、保健所や医療機関への負担も減らす狙いがあります。
ところが、現在の位置付けは、致死率が50%(スーダン型)とも90%(ザイール型)ともされる「エボラ出血熱」(感染症法1類)の扱いとさほど変わりません。新型コロナウイルスの感染状況をみれば、この扱いは全く現実的ではありません。無症状者でも入院勧告されたのでは、病床がひっ迫するのは当たり前です。
新型コロナウイルスが国内で判明してから2年が経とうとしています。国民の多くは、何も変わらぬ現状への"違和感"に気づいています。
広島県のデータ