たいちの徒然日記たいちの徒然日記

元新聞記者むくぎ太一が
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2020年02月17日(月)

就職氷河期世代支援 抜本的な対策を 広島市議会議員・むくぎ太一(椋木太一)

『非正規で働く年上の世代は「同情できない」と冷ややかに見つめる。「自分と比べて甘えている」。そう憤るのは山口県内の50代女性だ(原文ママ)。』(参照 中国新聞連載【この働き方大丈夫?】 https://www.chugoku-np.co.jp/living/article/article.php…)

こんにちは、広島市議会議員(安佐南区、自由民主党)・むくぎ太一(椋木太一)です。

冒頭のコメントは、地元紙・中国新聞さんが就職氷河期世代の非正規雇用をテーマにした連載の一コマです。就職氷河期世代に対し、「甘えている」といった声を載せています。

これに対して、就職氷河期世代の一人として言わせていただきたいと思います。就職氷河期世代の問題は、「甘え」とかそういう話で片づけられるものではないのです。先のコメントは、体力的に限界に近付いている野球部員を先輩が「たるんでるぞ、気合入れろ!!」と喝を入れているだけで、私たち就職氷河期世代からしたら、理不尽極まりないものです。

言わずもがなですが、私たち世代の新卒時の有効求人倍率は悲惨そのものでした。山一証券や北海道拓殖銀行の破綻など、「金融不安」で社会全体がグラグラでした。企業が新卒を募集しないものですから、数少ない会社説明会に学生が殺到し、電話受付開始から5分で募集終了なんてざらで、資料請求してもエントリーシートが届かない(色んな要素で「選考」されている)ような、「超買い手市場」の時代でした。職に就けぬまま社会に放り出され、「派遣」という労働力の切り売りで使い捨てられてきたのが、就職氷河期世代なのです。

最近、国や自治体などが就職氷河期世代支援に重い腰を上げつつありますが、同世代が採用試験に殺到している様子を見聞きすると(「⚪⚪市役所の募集に150倍」とか)、否が応でも当時の光景を思い出してします。つまり、抜本的な支援ではないということです。あまたいる就職氷河期世代の中から、2~3人採用したからといってどうにかなるっていうものではないのです。

就職氷河期世代は、その一部に第二次ベビーブーム世代が重なっています。人口ボリュームがありますし、今後20年は日本の屋台骨を支える世代です。日本の将来を思うとき、ここに思い切って税金を配分していかなければならないと思っております。

ところが、就職氷河期世代はえてして、心のどこかで「社会は頼りにならない(あてにしてはならない)」と、距離をとっているようなところがあります。また、疲弊しすぎて声すら上げられない状況にあるのが現実でしょう。だからこそ、就職氷河期世代の一人として、もの申すのです。

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